初めてワム!を聴いたのは、1983年の初夏だった。
7月になりました。この季節になると想い出すのがWham! ワム!
「!」までが名前で、モノが「ボーン!」とぶつかる音という意味だそう。
ギリシャ系二世のジョージ・マイケルとエジプト系二世のアンドリュー・リッジリーのデュオ。
この当時で20歳、12歳からのバンド仲間で親友のふたり。
軽薄だけど軽快さが勝ってる、いい具合のセンスが光ってた 。
“ 20歳のスパークリング・デュオが全世界を席巻する!! ” とキャッチコピーはバブルっぽかった。
「クラブ・トロピカーナ」が日本で発売されたワム!のファースト・シングル。
デビューの経緯を安西水丸がイラストにしてシングルに封入されていた。この当時は色んな仕掛けをして、新人を売り出してたんだなぁと関心しきり。
ダッサださのシングル・ジャケットだけど、ラテン系のチョット軽めのリズムと、キャッチィなメロディ、青春日記帳のような歌詞。
思わせぶりなSE(虫の鳴き声)から始まるイントロ、映画のようなPVを見た時、コレは絶対に売れるグループだと思った。
Wham! - Club Tropicana (Official Video)
ルックスが良いと営業所の若い女性たちはPV見ながらキャッキャ言ってました。その当時はなんとも思ってなかったけど、いま見るとジョージ・マイケルのシャワーの浴び方とかポージングはそう見える。
PVを撮る前は何日も絶食して撮影に望んだそうです。
ヒットメーカーでマルチな才能を持つジョージ・マイケル!
曲の中盤以降の COOL,COOL,COOL のコーラスの声はジョージ・マイケルの一人多重録音。
とにかく声がいい!何声くらい重ねたんだろうか。
作詞・作曲・編曲・歌唱・プロデュースまで全部ジョージ・マイケルが担当しているのを知ってまた驚いた。
曲調が夏を歌った爽やかな感じだが「笑顔だけが会員証」とか「おとぎの国にようこそ」とかバカバカしい歌詞も出てくるから、モチカネのチャンボツを皮肉った歌だと聞いてました。
その後(1984年に入り)ジョージ・マイケルの才能が一気に開花!
Wham!は怒涛のシングル攻勢の体制に。
5月に「Wake Me Up Before You Go Go」ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ
Wham! - Wake Me Up Before You Go-Go (Official Video)
ジョージ・マイケルが髪を染めて急にカッコよくなった。
7月に「Careless Whisper」ケアレス・ウィスパー
ネチッこいSAXの音が、丹田あたりをにグリグリと刺激。
8月に「Freedom」 フリーダム
Wham! - Freedom (Official Video)
この曲はMaxell UDIIのCMでフリーダムが使われて、一気にブレイク!
maxell UDⅡ CM 1984年 Wham! 60fps
最後にアンドリューが翔んでる “えっへん、ハイポジション” の映像が僕のアンドリューのイメージ。歌のイメージは全く無いなぁ。
ワム!は、このCMくらいでしかデュオのイメージが無い。
今から思えばEpicソニー所属のミュージシャンがマクセルのCMに出て売れていくというのも、のどかな時代だった気がする。
12月に「EVERYTHING SHEWANTS」恋のかけひき をリリース。
両A面曲として「LAST CHRISTMAS」が収録されている。
Wham! - Last Christmas (Official Video)
人気が急上昇した1984年、翌1985年1月には来日公演も行われた。
また、日本の新御三家であった西城秀樹と郷ひろみが、共にリアルタイムでワム!の『ケアレス・ウィスパー』をカバーしていた。
本当にアっという間に売れていったミュージシャンがWham!