1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

2020年12月13日 今朝の1枚

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ほんとうに明るい話題の少ない師走。

予報では、明日からは寒波の襲来だそうで、背中が丸まらないように、なるべく空を見るようにしている。

そんな時に聴くのは小難しさや堅苦しさのない、安心して聴けるスイングするジャズ。

心温かくなるクラリネットの音色が聴きたくなってこのアルバムにした。

Buddy DeFrancoI Hear Benny Goodman and Artie Shaw1957年

 とにかく、ジャケットが秀逸。

素敵な写真をジャケットに使ったアルバムが悪いはずがない、という理由で “ジャケット買い” も良くしたが、撮ってすぐにどう撮れたかを確認でききるようになった令和の時代でも、こんな風には撮れまい。

プロデュース力の差というか、モデル、衣装、メイク色々な要素があるのだろうけど。今ジャケットで買いたいと思えるアルバムには、とんと出逢わない。

さて、このアルバムはモダン・クラリネットの第一人者バディ・デフランコが、西海岸で4日間のマラソン・セッションを行って、スイングJAZZ黄金時代のベニー・グッドマン&アーティ・ショウの楽曲を一挙に録音したのを再編集したアルバム。

スィンギーで温かいのがホッとする。ちなみに録音時期が10月~11月にかけてだったそうだ。

このアルバム以外にもソニー・クラークと共演したクァルテット作品もあるが、ジャケットでこのアルバムにした。

Verveレーベルは録音もいいけれど、ジャケットに美女を使う率が高いく綺麗な写真が多いという印章。

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バディ・でフランコの他のアルバム

花形楽器が時代遅れに、でも音色は普遍的に幸せに満ちている。

曾祖母さん、祖母と一緒の4世帯家族だったので、テレビは夜だけ。小学校の間は、実家の朝はAMラジオが流れていた。

毎朝聴いていたのは『おはようパーソナリティ中村鋭一で、オープニングテーマ曲がクラリネットポルカ


Clarinet Polka /クラリネット・ポルカ

クラリネットといえば、真っ先にこの曲が思い浮かぶ。

あとは、ラプソディ・イン・ブルーとかクラシックのクラリネット協奏曲とか。


ラプソディー・イン・ブルー バーンスタイン 1976

OPのクラリネットグリッサンドが超有名、この冒頭だけしかよく知らない。


モーツァルト クラリネット協奏曲 イ長調K.622 第2楽章 Adagio

特に第2楽章がいい。

 

JAZZの楽器ってお酒でいう“辛口”なイメージが多いが、ギターとクラリネットは“甘口”とか“旨口”なイメージがある。

ビックバンド時代には花形楽器だったクラリネットも、ビ・バップがJAZZを席巻した時にはサックスやトランペットにその座を奪われた。

その時、デフランコがいち早くバップを取り入れ、クラリネットで少しクールなフレーズなどを用いて演奏することで、時代に遅れを取ったように見えたクラリネットをモダン・ジャズ導入した。

 

クラリネットの軽やかで飄々とした音色は、幼児の屈託のない笑い声のように、誰が聴いてもつられて楽しくなり幸せに満ちた日々を思い出させてくれる。

 

正月まで あと2週間、手洗い・うがいをこまめに励行して、人混みを避けてやり過ごそう。