ノスタル爺の話 #4
1984年といえば、エリマキトカゲが話題なっていたバブル前夜。
CBSソニーの四ツ橋の営業所には、キャンペーン中のアーティストがちょくちょく立ち寄り、夜のラジオ・ゲストまでを宣伝部のデスク廻りで雑談していた。
営業所にREBECCAがやってきた
FITZBEATレーベルからデビューしたばかりのREBECCAがやってきたのも84年春。
とにかくNOKKOが可愛かった。
ダブダブのTシャツを着ているNOKKOの〇〇が見えてる!? とバイト仲間が耳打ちしてきた。ざわつくバカ・バイトたち。
さして用事もないのに、NOKKO見たさに足早に宣伝部をウロウロ。
NOKKOは小柄で痩せてて眼がキリッと鋭く、笑顔なんかほとんど見せずちょっと近寄りがたい雰囲気で、まだライブハウスを中心に活動中。
レベッカ NOKKOが最高に可愛いかったEARLY REBECCA(1985年)のLIVE / REBECCA DIGEST
この頃、営業所でよく見かけたのはガールズバンド、ラブ・ポーション。
この子達には、バカ・バイトは何の反応もしなかったなぁ。
他にも印象深かったのは、CBSソニーオーディションを合格して脱サラしてデビューした演歌歌手の三門忠司。
「片恋酒」がヒットしたあとなのに、資料をコピーしたりするのも手伝ってくれたりした優しい人でした。
演歌では内田あかりも何度か見かけた。
どこを通ったか残り香のオイニーでわかるくらい妖艶感がハンパなかった。乗ったあとのエレベーターに乗ったらクラクラした。でも当時は まだ30歳台中盤だったんでしょうね。
爆風スランプ登場
そして、デビュー・アルバムもキャラも強烈だったのが爆風スランプ。
高校で軽音楽部に見学に行ったとき高崎晃のギター演奏を見てクリビツ・テンギョウになった以来の衝撃を受けた。
バンド名からアニメをパロってるし、デビュー・シングルも中森明菜のヒット曲をパロってるし、どこまで本気なのかオフザケなのかよくわからなかった。
アルバム『よい』。
強烈なビートを打ち鳴らすリズムセクションに、ファンキーなギター。なのに、パロディ・バンドかと思う爆笑の歌詞。
ヘビメタ、パンクは聴かないけど、おちょくってる感じが“よい”。
特に「無理だ!」「たいやきやいた」はセンセーショナルだった。
現在の「健康のためなら死ねる」と言っているサンプラザ中野くんではなく、剥げてもないのにインパクトを求めて頭を剃る、この頃のエネルギッシュなサンプラザが好き。
この頃はLPがメインだったので、A 面は“お楽しみサイド”、B面が“生録サイド”とコンセプト分けされていたのが懐かしい。
ロックと演歌の間でフラフラ・クラクラしていた、ギョウカイ・バイト2年生。