夏の大祓の日に聴きたい1枚
気温の割に不快度の高い、雨が降り出す前の蒸し蒸し・ジメジメ。
こんな日には清涼感のある音楽を聴いていたい。
何にしようかと思いながらMacの中のiTunesを見ていたら、きれいな夏の緑葉が印象的なこのジャケットが目に止まった。
The Green Leaves Of Summer / Hampton Hawes (1964.2.17 LA Recordings)
男前がきっちりしたスーツを着て、涼しい目でこっちを見ている
ちょうど我がマンションのイチジクの木に実が付き始めている写真と色味がよく似ている。(ピーマンのように見えるイチジク)
タイトルはSummerでもレコーディングはWinter。
なのに、ジャケット&タイトル通りの清々しく、弾いているのが楽しげで歯切れのいいプレイで、全体に清涼感もあってこの季節にピリタツ。
メンバーは
ハンプトン・ホーズ(P)
モンク・モンゴメリー(B)
スティーブ・エリントン(Dr)
ハンプトン・ホーズは1928年LA出身のピアニスト。
このアルバムは1964年2月17日 私が1歳になった頃にLAでレコーディングされている。
アマチュア時代はGHQの一員。日本のジャズクラブに飛び入り参加!
彼はデビュー前、GHQの一員として日本に駐在していたそうで、当時日本にあったジャズ・クラブにしばしば出没していたそう。戦後すぐにジャズ・クラブがあったのも驚きだがデビュー前のHawesが飛び入り参加していたことは日本のジャズ・ファンの間では伝説的に語り継がれていたようだ。
兵役を終えてプロデビュー
兵役を終えアメリカに帰国し本格的にプロデビュー。
1950年代は売れっ子だったが、当時のジャズミュージシャンにありがちな麻薬所持で1958年服役。
このアルバムは5年間刑務所にいて、釈放後すぐのレコーディング。
刑務所で観た映画「アラモの砦」のテーマ曲「The Green Leaves Of Summer」をジャズ風に料理しようと思っていたようだが、元曲はBrothers Fourの歌唱のフォーク・ソングやウェスタン系。したがってジャズアレンジは難しいように思うが、叙情性を発揮したイントロから素晴らしいプレイを聴かせてくれる。
元曲はコレ
ちなみに、この曲をジャズアレンジでプレイしてる人は少なくて、このアルバムのベース、モンク・モンゴメリーの弟 ウエス・モンゴメリーの名前があるのが面白い。
縁は異なもの味なもの である