1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

9月15日、ビル・エヴァンスの命日。

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ビル・エヴァンスが今年、没後40年を迎える。

ビル・エヴァンスこと ウィリアム・ジョン・エヴァンス(William John Evans)は、アメリカニュージャージー州のプレインフィールド生まれ。1980915日没、51歳でした。。

幼少でクラシックを学び、10代になってからジャズに興味を持ちはじめ、地元のアマバンドでピアノを演奏するようになっていた。大学では音楽教育を専攻、ニューヨークに出て音楽活動を開始、リバーサイド・レコードにスカウトされた。

 

リバーサイド・レコードで1956年に録音した27歳にして初のリーダー・アルバムが『New Jazz Conceptions

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New Jazz Conceptions

New Jazz Conceptions

  • アーティスト:Evans, Bill
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: CD
 

 新鮮で個性的なピアノ プレイが、既に完成されていて「Waltz For Debby」も収録されている。モード奏法の開祖とも言われる『Kind Of Blue』より3年も早く新しいジャズを発表していた。ただ、発売当初はモダン・ジャズ全盛期だというのに500枚しか売れなかったそうである。

 

 

 

そののちインタープレイによる新しいジャズの概念を取り入れた名盤『Waltz For Debby』を発表。

毎年JAZZで一番売れたアルバムは、この数十年ずっとこのアルバムが1位。

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ワルツ・フォー・デビイ+4

ワルツ・フォー・デビイ+4

 

叙情美と耽美的なメロディ、幻想的な繊細で美しいリリカルなピアノは唯一無二。商業主義には擦り寄らず、ピアノの求道者的な活動を続けてたが、黒人が主流のジャズ界においては異端の白人であり、心の拠り所を薬物に頼ったのかヘロインやコカインを終生常用し続けた。

エヴァンス同様、根強い人気のチェット・ベイカー

共通点が少なそうな二人だが、二人とも白人で麻薬に冒されていたが死の直前ま現役でプレイしたことや、その生き様が映画化されたり、美男子だったのに麻薬の影響で若くして老人のような風貌になったりと意外と共通点も多い。

そんな二人が共演したアルバムはベイカーの名盤「チェット」。

チェット+1

チェット+1

 

 映画は2本とも大阪で上映されていたが、チェットの方はコロナ禍での上映だったので観に行けなかった(残念)

Time Remembered: Life & Music of Bill Evans [DVD]
 
マイ・フーリッシュ・ハート [DVD]

マイ・フーリッシュ・ハート [DVD]

  • 発売日: 2020/07/03
  • メディア: DVD
 

 

 

命日に今年は『Quintessence』を聴くことにした。

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個人的には『Waltz For Debby』が名盤たる所以にスコット・ラファロのベースが大きく関わっていると思っている。エヴァンスの硬質でガラス細工のようなプレイにぶつける、よく響いて通るベースの音とゴリゴリっとした音色があっての名盤だと思う。

ラファロの死後たくさんのベーシストと組んでアルバムを出しているが、インタープレイの相手として物足りない人が多かった。そりゃ、ラファロ的なベーシストってなかなか居ないだろうからしょうがないとは思うが。

そんな中でこのアルバム『Quintessence』はレイ・ブラウンがラファロばりのゴリゴリっとしたベースを聴かせてくれていて、妙技を存分に味わえるベース好きには納得の1枚だ。

クインテセンス+1

クインテセンス+1

 

 

決して派手ではないがトリオではなく、名うてのミュージシャンが主張しすぎることもなく落ち着いたプレイを聴かせてくれる。

 

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