1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

ノスタル爺の話#5

「悲しい色やね」にまつわる想い出話

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FB上田正樹「悲しい色やね」が上がってた。

懐かしい、エエ曲、声がシブい、とか色々とコメントが寄せられていた。ちょうどギョウカイでバイトを始めた頃のヒット曲、曲にまつわる想い出が蘇ってきた。

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昔はサンタナの『哀愁のヨーロッパ』みたいな唄い出しでパクリとか言われてたけど、アレンジは星勝だったのは発見。

タイトルを「悲しい色やねん」と最後に「ん」をつけて覚えてる人も多く、たかじんの「やっぱ好きやねん」から引っ張られてる人が多いんでしょう。

大阪が舞台の歌で、ネオンや大阪弁丸出しではなく、ようやく泥臭くない曲が出てきたと思った。ジャケット写真も、モノクロームで哀愁がある感じで泥臭さを感じさせないように努力したあとが見える。

ただ、テレビで唄うときのスーツ姿も、カッコいいのか悪いのか? 個人的には私立中学校の社会の先生みたいに見えた。

 

当時からクドイ唄い方だったが、10年くらい前にTVで唄ってたのを聴いたけど、♪イエスマイ・ラ〜ブとかプリーズ プリ〜〜ズとか訳がわからないフレーズ入れまくり崩しまくりで原曲の面影ナシ。クセが強すぎて胸焼けした。

●オリジナル


悲しい色やね 上田正樹('83)

悲しい色やね

悲しい色やね

  • 発売日: 2017/04/12
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

●クセが強いのを聴きたい方はコチラ


悲しい色やね 〜OSAKA BAY BLUES~ 上田正樹

 

 「悲しい色やね」にまつわる想い出2つ

まず1つ目の うどんちりの名店“にし家本店”での想い出から。

83年のCBSソニー大阪営業所の忘年会は、このお店の2Fの大広間で開催された。初めて参加するギョウカイの忘年会は、それは それは騒がしく、仕切る宣伝部・社員の大声と、それを野次る営業やエライさんの声がガンガン響き、気の弱い我らバイトは隅っこでジッとしてた。

野次に混じって名物うどんちり用のウドンが空を飛びはじめ司会に命中した辺りから騒ぎは一層大きくなり、大広間は修学旅行のマクラ投げのように『ウドン投げ』会場と化していった。そんな飛び交ったうどん玉を、あとで美味しくいただくわけもなく、それは悲惨な光景だった。

そんな騒ぎの中、ゲストとして登場したのが「悲しい色やね」を大ヒットさせていた上田正樹。会場の雰囲気を見て、ひるむ事なくすぐに同じテンションで参加してた。

15分くらいでマイクを持って一言挨拶をしたら、すぐに飛び出していった。「いまから東京に行ってきま〜す」とか言って出て行ったと思う。

ちなみに、上田正樹が使ったマイクは、あまりにオイニーがツイキーなため、一緒に使うのを拒絶されたという伝説もある。

 

この頃になるとウドン投げ会場も落ち着きを取り戻し、大人たちは2次会の準備に入り次々と会場から消えていった。バイトたちはようやく開放されると安堵しながら、マイクや機材の片付けなどを手伝っていたら、食器を下げに来たお店の人が血相を変えて怒り出し、いますぐ責任者を呼び戻すように言われた。

まだ外にいた幹事の社員を呼び戻すと、警察がどうとか、損害賠償がどうしたとか、ものすごい形相で店の人が怒っていて、幹事もペコペコ頭を下げて最後は土下座するくらいの謝り方をしていた。

 

怒ってる理由は一目瞭然で、ウドン投げ会場は、アチコチで投げあったウドンが畳にビッチリ刷り込まれ、雑巾で拭いたくらいでは全く取れず、大広間の畳を全部入れ替えて壁に残ったウドンのあとも補修させられたらしい。一番偉い所長も野次りながら何玉もウドンを投げてたから自業自得でしょう。数十万の弁償金を払って永久に出入り禁止になったと聞いた。

以来「悲しい色やね」を聴くと、上田正樹ウドン投げ土下座謝罪が結びついてしまった。

 

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2つ目の想い出は、作詞家:康珍化さん。

康さんとは何度か仕事をさせてもらう中で、本当に色々とお世話になった。詳しくは書けない話が多いけど、レコーディングで行ったLAでの事や、憂歌団のプロデュースの話。大変だったフジテレビLOVE LOVEが始まる時の「全部だきしめて」の制作過程の話とか・・・。

この曲は実際に見た風景ではなく地図を見て想像で書いたんだと直接聞いたり、詞へのこだわりとかテクニック的なこととか色んな話をしてもらった。

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康さんサイドから辿るこの曲の想い出は音楽的だけど、本人サイドから辿った想い出は、ウドンがこびり付いた畳と野次。

本当はもっと好きになれた曲だと思うけど、なぜか積極的には聴かない曲になってしまった。

 

 

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