1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

2021年9月23日 秋分の日の1枚

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秋分の日は気温22度、綺麗な朝陽が見れた朝。

今日を境に徐々に夜が長くなっていくので、秋の夜長に聴きたい曲を考えていたらこの曲にたどり着いた。

以前にも紹介した若い頃遊びでDJモドキをしていた時、オープニングでよくかけた曲。

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ラテン・ジャズ・ジャイアントのカル・ジェイダー

50年代中期より数多くの名作を残す西海岸のヴィヴラフォン奏者カル・ジェイダーのラテン・ラウンジの傑作アルバム。Fantasyレーベル移籍第1段アルバムでもある。

とにかく多作な人で発表したアルバムも多いし、近年企画盤も多く発表されてるのでますます数が増えている。

名盤『Soul Souse』は容易に手に入るが、このアルバム 特にCDは超レア盤でなかなかお目にかかれない。

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『Tjader』Cal Tjader    1971年

このアルバムの1曲目「I Showd Them」

クール&メロウなジャズ・フュージョン。怪しいムードは秋の夜に似合う。

さすがラテンジャズ・ジャイアンのカル・ジェイダーらしくクール&メロウなイントロで始まるブーガルー風のラテン・ジャズは、曲の中盤から盛り上がってダンサブルなファンクへと展開。流麗なフェンダー・ローズの調べに、繊細なヴィヴラフォンの音色が交わる名曲。

Live盤もあるが、このアルバムのヴァージョンのほうがテンポも演奏も圧倒的にクールでカッコいい。

怪しい夜遊びの幕開け感があってスリリングな曲調は今聴いてもゾクッとする。


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カル・ジェイダーは、アメリカ西海岸出身、クールで聴かせるウエストコースト・ジャズにラテンのリズムを融合させ、ポップでソウルフルなラテン・レアグルーブを展開。

このアルバムも、どこかラテン風のフレーズが見え隠れしつつもソウルフルでファンキーなライト・ジャズで、ラテン・ブラジリアンジャズと呼ばれていてボサノヴァとは違う進化をたどった系統。ラテン楽器の素晴らしい音色が共鳴した内容が満載のアルバム。

ヴィヴラフォンの涼しげで繊細な音色がとても心地良く、プレーのヒートアップも濃すぎず、かつダル過ぎずDJたちが好んで使いそうなオシャレ感があった。

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このアルバムには他にも素晴らしいラテン・レアグルーヴが満載で、アグレッシブなパーカッション・ブレイクから始まり、ブラジリアンフレーバーを纏った男女スキャットがヴァイヴとユニゾンするFresh Air

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クール&グルーヴィー曲として「What Are You Doing The Rest Of Your Life」

前半は泣きの哀愁たっぷりメロディが涙を誘い、パーカッションが入り始めてからはジャズ・ファンク調の展開を聴かせる中盤が聴きどころ。


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クールなヴィブラフォンがグルーヴィーな演奏に絡むクラブ・クラシックのヒット曲「Mambero」


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1982年フィリピンのマニラでコンサートの真っ最中に亡くなったという記事もあり、享年63歳は才能が頂点に達していた時期の訃報だったようだ。

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