1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

2021年2月14日 今朝の1枚

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今朝の1枚は、聴いたことはなくても、ジャケットは見たことがあるというアルバム

『Cool Struttin'』Sonny Clark   1958年1月5日 NY録音

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ひと目でNYの街だとわかるクールで、これぞJAZZというカッコいいジャケットが印象的。

タイトルのStrut「気取って歩く」という意味なので、スーツを着た女性がコツコツと靴音を鳴らしながら、少し気取って歩いてる情景がこのアルバム・ジャケットの構図に収められている。

後ろの男性がコートを着ているので、撮影は冬だと思っていたが

アルバムのレコーディングが1958年1月5日なので、レコーディングの前後に撮られたんだろう。

すでに発売以来60年を経過しているが、いま見ても聴いてもカッコいい素晴らしいアルバムだ。

 

クール・ストラッティン

クール・ストラッティン

 


Sonny Clark - Cool Struttin'

 

口ずさめるようなメロディと親しみやすいアレンジがモダン・ジャズの典型的なスタイルとしても印象深い。

このアルバムのリーダーのソニー・クラークはこの時26歳、マクリーンも26歳、アート・ファーマーが29歳、リズム隊のポール・チェンバースは22歳、フィリー・ジョー・ジョーンズが32歳。

この当時の一流ミュージシャンと言われる人達は20代の前半にすでに名演奏を残している人が少なくない。

26歳で急逝したスコット・ラファロもそんなミュージシャンの一人だと思う。

ブルーノートサウンドを生み出した伝説のレコーディング・エンジニア

個人的には、このLPでルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)の存在を知り、彼のマスタリングがこのアルバムのサウンドの肝だというのを知った。

ジャズ史に残る数百タイトルもの「名盤」の録音を手掛けてきた伝説のエンジニアは、マンハッタンの対岸ニュー・ジャージー郊外にあるハッケンサックにある自宅のリビングルームをスタジオとして使いレコーディングされた。

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ブルージーな曲調とRVGマスタリングらしいナローなイコライジング、音圧の高くレコーディングされたサウンドが相まって、時にはやりすぎとも思えるような強烈な音が刻まれている。

彼がエンジニアとして参加した作品はどれも、楽器やアンサンブルなど曲中でフォーカスしたい部分をしっかりと聴かせてくれる。

 

2009年の冬、音楽番組のロケでNYを訪れた時ルディに取材の申し込みをして1度はOKの返事をもらえたが、その後気がかわったのかNGと言われて訪問できなかったのが残念だった。

(晩年は人見知りがひどかったようだと聞いた)


【日本語字幕】ルディ・ヴァン・ゲルダー『生い立ち&制作秘話』【英会話学習】

 

『Cool Struttin'』は冬に録音されたという影響もあるのか、全体的に哀愁を帯びていているけど重くはなく、冬のNYの落ち着いた都会の音が響いているというイメージ。

 

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