昭和50年代、一世を風靡したフュージョン・ジャズ。
CBSソニーのアルバイトの話はチョット置いといて、少し横道にそれます。
部屋のLPをガサゴソしていたら色々と想い出したので。
昭和50年代、クロスオーバーという音楽ジャンルを聴いていた。
1970年代後半~80年代前半の音楽界はとても多岐に渡っていて、JAZZもROCKも歌謡曲も聴いたけど、現在進行系のクロスオーバーとかフュージョンと言われたジャンルの作品もよく聴いた。
個人的にクロスオーバーの想い出はギタリストのアルバムを聴いた想い出が強い。
ロックの歪っぱなしのギターは、あまり好きではなかったけど
Stuffのコーネル・デュプリー、エリック・ゲイル。
ボブ・ジェームスとの共演で大好きになったアコギの名手アール・クルーや速弾きのアル・ディ・メオラ、弾きながらスキャットするジョージ・ベンソンなど、ギタリストのアルバムをよく聴いていた。
特にStuffが演奏もジャケットもやけにカッコよくて、スタジオ・ミュージシャンという存在や、凄腕ドラマーのスティーヴ・ガットを知ったのもこの頃。
SHŌGUNもスタジオ・ミュージシャンで編成されたと知ってよく聴いてた。
日本人の凄腕ミュージシャンがセッションしたオムニバス・アルバムの名盤
70年代の終わり頃、FM大阪(東京)の21時とか22時くらいにやってPotetoなんとかという番組だったと思うが、その番組のテーマ曲が気になって局に問い合わせの電話をして教えてもらったのが
「Guitar Workshop Vol.1」
LPはこんな感じ、リリースは1977年年でした。
アルバムに針を落とした瞬間、日本人が演奏してるとは全く思えない洗練されたサウンドが聴こえてきて「こりゃ凄いアルバムだ!」と思って聴き込んだ。
1曲目
01.Day Dream 【A】森園勝敏 GUITAR WORK SHOP Vol.1 ギター・ワークショップ Vol.1 FLYING DOG FLD-10008
気になってた曲は、B面の4曲目に収録されていた「OUT OF BLUE」
04.Out of Blue SIDE【B】森園勝敏 GUITAR WORK SHOP Vol.1 ギター・ワークショップ Vol.1 FLYING DOG FLD-10008
今から思えばJAZZ方面から渡辺香津美が、ROCKから森園勝敏が、R&B界から山岸潤史が、スタジオ・ミュージシャン界から大村憲司が参加したという贅沢なオムニバス・アルバム。
4人の日本人ギタリストがセッションしたアルバムで、この時期の日本のミュージシャンの技量が、いかにハイレベルだったかを象徴するアルバムだった。
今から思えばこの名盤によく引き合わせてもらったものだと縁の強さを感じる。
クレジットを見ると「OUT OF BLUE」は森園勝敏。
度肝を抜かれたA面1曲目の「DAY DREAM」も森園勝敏で、名前の横にFender Stratcasterと書いてあるくらいだから、相当の使い手なんだろうなと想像した。
また、「OUT OF BLUE」にはホーンアレンジで大好きなスペクトラムも名前があった。(その後20年くらい経ってから代官山プロの新田さんとはお仕事をする機会にも恵まれた)
A面2曲めのアコギが印象的な曲「LEFT HANDED WOMAN」は大村憲司の演奏で、教授はYMOでデビューする直前だったはず。
この時高校生の私は、大村憲司も教授のこともよく知らない。
2. Left Handed Woman SIDE【A】大村憲司 GUITAR WORK SHOP Vol.1 ギター・ワークショップ Vol.1 FLYING DOG FLD-10008
B面2曲めの「GROOVIN’」にもスペクトラムが絡んでいて、コーラスに山下達郎とクレジットされていた。
渡辺香津美のJAZZに則ったフュージョン・プレーも印象的で、切れのあるカッティングや正確なフィンガリングなど、何度聴いても発見があるアルバム。
ミュージシャンがTシャツ姿の写真で、何だか凄腕感があまり伝わってこなかった。クレジットが詳細で、さすがに名うてのミュージシャンで収録したのがセールスポイントだった事がよく分かる。
ジャケットも可愛くて、ショップで見かけたら“ジャケット買い”で買ったかもしれない。
な〜んて思いながら久しぶりに手に取りました。