名前のクセが強すぎないか、知らんけど。
1983年(昭和58年)は、ヒット曲の当たり年!?
バイトに明け暮れる1983年、今から思うとこの時代はヒット曲がすごい勢いで生まれてた時代だった。
バイト先のCBSソニーではBilly Joelが「Tell Her About It」「Uptown Girl」をヒットさせ、 アイリーン・キャラがフラッシュダンスを唄い、 フリオ・イグレシアスが登場。ジャーニーは『フロンティアーズ』をヒットさせ、ガゼボ(当時も思ったがこの人も名前のクセが強い)がアイ・ライク・ショパンを甘い声で唄ってた。
Epicソニーからは、あのマイケル・ジャクソン – 「スリラー」が発売され、空前のPVブームが到来。
邦楽では松田聖子がアルバム『Candy』やシングル「SWEET MEMORIES」、「瞳はダイアモンド」、ラッツ&スターは「め組のひと」、村下孝蔵が「初恋」を唄い、上田正樹が「悲しい色やね」を年末にヒットさせた。
他のレーベルからも山下達郎『MELODIES』、杏里「CAT'S EYE」、原田知世「時をかける少女」、 クリストファー・クロスは謎めき、ダリル・ホール&ジョン・オーツは、どっちがダリルでどっちがオーツだかよくわからず、David Bowie が「レッツ・ダンス」を唄っていた1983年。
なんともヒット曲が目白押しの中で、いまとなってみれば究極の1発屋バンドもデビューしていた年だった。
1発屋 インターナショナル
LAで結成されたバンドで、唯一リリースされたアルバムが「OXO」
なんて読むかわかります?
マル・バツ・マル ゼロ・バイ・ゼロ チョメ・チョメ・・・
実は「オクソ」と読む。
ウッソォ~~〜〜ン「お・くそ」「汚糞」って・・・・・・
IKKO風に「そんな名前 背負い投げ~」か、
千鳥のノブに負けないくらい「クセが強いっ‼」と言いたい
メーカー担当は、音楽を聴いてもらう前に名前をイジラれるだけでバンド生命が終わると思ったに違いなく、アルバムやシングルに無理からな邦題をつけた。
オクソの「POPにEYEして」
ヒぇ~~、嗚呼・・・・・・・・・・・・なんてダッサいタイトル。
でも、邦題が受けたのかCBSソニーのプロモート力のおかげか、曲の実力が高かったのか、そこそこ話題になったと記憶してる。
シングルカットの曲が「Wating For You 」邦題が「恋はまちぶせ」。
連想ゲームだったら答えが「ストーカー」に対して、加藤キャプテンがニヤっとしながら出すようなタイトルだ。
♫ 聴いてみたくなりました ?
OXO - Waiting for You「恋はまちぶせ」」(音源のみ))
日本でのシングルカットがこの曲でした。POP ROCKで聴きやすく、スマッシュ・ヒットするのも頷けます。
先日、中古レコードを見ていたらLP1枚100円箱に入っていたので救出。中ジャケットも綺麗でした。
中ジャケットも、ここまではナントカ普通。
中を開くと、コレは歌詞カードとか詞の和訳がメインではなく完全にチラシ状態。
“OXOに今KITE・POPSという指定席を与えたい”注:KITE:軽やかに空を飛ぶ、空に舞い上がる
注釈をつけないとわからないキャッチコピー風の文章ってどうなの?
下の方には、“OXOはポップ・シーンの◯(対抗)か☓(大穴)か? いや、◎(本命)だ”
およそ、耳に赤鉛筆を挟んだオッサンにしか響かないであろう謎のメッセージも含め、とにかく「オクソ」という響きを恐れているとしか思えない。カタカナで「オクソ」はここまで全く出てこない。
1983年の夏の夜空に舞った「打ち上げ花火」のごとく、ポンッ!と出てきてパッ!と散ったバンドだった。
バンド名「OXO」の由来は三目並べゲームのようで、ジャケットもそんなニュアンスが出てる。外人にとってはそんなにクセが強い名前ではないのだろう。
リーダーは「XOX」でも良かったとインタビューで言ってたが、コッチだとグソックスだったのか?(まだマシか)
とにかく、バンド名もアルバムタイトルもジャケットデザインも全部インパクトというかクセが強かった。
大伴さんの愛のある解説、松木直也さんはサンドウィッチマンに読んで聞かせたら「チョット何言ってるかわかんない」と確実に言われるであろう注釈が14個もついた難文解説であった。
こちらは米国でのA面
Oxo - Whirly Girl.avi「ワリィGIRL」