1周廻ってコダワリ目線

ある意味、逆にピンポン。

イントロのない曲が増えてる理由

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令和になり私のような還暦前のオヤジでも音楽はCDで聴かずにApple MusicAmazonのPrime Music、Spotifyとか…、月々〇〇円払うと聴き放題で聴けるというサブスク(リプションサービス) を利用しがち。

イントロからAメロ B メロ サビにいって〜間奏〜あって・・・、はもう通じない?

制作現場の話としてちょっと気になる話を聞いた。

「サビ始まりにして」

「イントロを短めで」

というリクエストが多いんだとか。

サブスクでズラッと並んだ棚からチョイ聴きで選ばれることが多くなり、曲の構成をチョイ聴き向きにする傾向が強くなり、

曲の展開を考えて作っても、のんびり展開してる間に離れられてしまうんだそうです。

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そう言われて、改めていまヒットしてる曲を聴くと、

LISA⻤滅の刃」主題歌「紅蓮華」も米津玄師「 Lemon」はイントロ 無し、息継ぎの♪ハァ~、ブレス・スタート。

King Gnu 「白日」はイントロ無しで唄スタート。

令和のヒット曲はイントロが無くなっていて、懐かしのイントロ・クイズはできない曲が多いなと実感。


LiSA 『紅蓮華』 -MUSiC CLiP YouTube EDIT ver.-

 


米津玄師 MV「Lemon」


King Gnu - 白日

データから導き出された曲作りって

「インターネット白書」に載ってるデータによると、サブスクの音楽配信サービスでは、曲が始まって最初の5秒で24%が離脱して他の曲に移っていき、30秒で35%が離脱。最後まで辿り着く人は50%というのデータが出ているそうです。

Amazonの試聴も30秒ですね、曲の最初からではなくて曲の途中が多いですが。

こんなデータが有るから、イントロ無しやサビ始まりの曲が増えるのもナルホドなと思いますが、LP時代を知ってるものからするとA面、B面がなくなってアルバムの構成が面白くなくなり、CD時代になって早送りや飛ばし聴き、iPodの出現からはランダム聴きとか、アルバム単位の構成なんて無視して敢えて意外な曲の並びを楽しむようになった。

こんな変な情報も入ってくるから余計に聴かなくなって、昔の曲ばっかり聴いちゃうんですね。



Eagles - Hotel California

20世紀では20~30秒のイントロなんて当たり前の時代だったし、イントロがカッコイイ曲も多かった。山下達郎「クリスマス・イブ」小田和正ラブ・ストーリーは突然にEaglesの「Hotel California」なんて1分ほどイントロが続いてる。

 

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こんなことを書きながら、まだCDショップによく行ってた時にショップの店頭に並んでいたCD試聴機に入ってるアルバムを、それこそ早送りボタンを連打したり、長押しして早送りしながら雑な聴き方をして選んでたことを想い出した。曲作りが変わってきたのは最近のことではなく、あぁいう“立ち読み” ならぬ “立ち聴き用機材” が店頭に置かれはじめた頃から変遷は始まってたのかもしれません。
 

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2020年10月18日 今朝の1枚

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昨日はシトシトと1日中冷たい雨が降り、今朝は晴れましたが気温がグッと下がって11℃。5〜6℃一気に下がると体がついていきませんね。

 

そんなキリッと冷えた朝に、今朝はこのアルバムを。

増尾好秋Good Morning』1979年

 

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グッド・モーニング

グッド・モーニング

  • アーティスト:増尾好秋
  • 発売日: 2014/12/10
  • メディア: CD
 

 高校のときにFusionを聴き始めたときによく聴きました。

ソフト&メロウで爽やかなサウンド、まさにタイトル通りのサウンド増尾さんのソロ3作目(1979年9月 ニューヨークで録音)


[1979] Yoshiaki Masuo – Good Morning [Full Album]

大学の同級生はタモリ

 

大学生のときに渡辺貞夫カルテットに参加、早稲田祭のときにひょんなことからセッションしたのがきっかけだったそう。

早稲田大学に入ったときにジャズ研(ダンモ研)に入り「スゴイのが来た」と大騒ぎになって、みんなが聴きに来たそうです。そして、同級生がタモリ増尾氏の知ってるタモリおとなしくて真面目で、静かで地味な存在森田一義がペットを吹かずにダンモ研の司会を任され、大受けだったのを間近に見ていた。

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大学卒業後70年代に入り拠点を米国に移し、ニューヨークで活動。

73年にソニー・ロリンズのバンドに起用され、チック・コリアからも誘われたそうです。

今の時代とは全くスピード感の違う話。

60〜70年代に出てきたミュージシャンはみんな早熟で、感性と技術が10代の頃には出来上がってたんですね。

 

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二人の作曲職人

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駅に向かう途中、キンモクセイの甘い香りがしてきて、いよいよ秋の到来を感じました。

10月7日に亡くなった作曲家、筒美京平さん(享年80)の追悼特別番組「HIT SONG MAKERS ~栄光のJ-POP伝説 」が、24日正午からBSフジで放送されます。

この番組は、2005年元日にBSフジで放送され、その後民間放送連盟賞のテレビエンターテインメント番組部門の最優秀賞を獲得。番組へのコメントが、“無数のヒット曲を残しながら、これまでマスコミの取材にはほとんど応じることのなかった作曲家・筒美京平を取り上げる。彼へのロングインタビューと、なかにし礼松本隆酒井政利白川隆三いしだあゆみ太田裕美ら関係者へのインタビューや、彼の代表曲の演奏と歌唱により構成する。日本の大衆音楽史に大きく貢献した筒美の歩みの全体像が理解できる、優れたエンターテインメント作品である。”

この作品には思い出があり、同じ年に私がプロデュースした作品も同じ部門の中央審査に廻り、優秀賞をいただけたから。番組へのコメントも“今どきの若者の意外な一面が浮かび上がる良質のエンターテインメントである。”と、言ってもらえたが、「優れたエンタメ」と「良質なエンタメ」の差が評価の差だと思い知った。

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技術も存在も職人の作曲家、筒美京平

「売れないけど心にしみる歌はいらない」と宣言、「ヒットメーカー」「ヒット請負人」という呼び名にこだわられた。

筒美京平という人は表舞台に出るのを極端に嫌い、裏方という意識が徹底していたそうで、個人的にはすごく共感できる。当時は取材も受けなかったので、実在せずにゴーストライター集団によるペンネームなのではという噂まで流れていた。

ちなみに、筒美京平は本名ではなく、最初考えていたペンネームは、「鼓響平」。力強さと気品が重なる鼓の音を理想としたそうだ。

自分は裏方にこだわるかわりに作品を表舞台に上げることへの熱量はすざましく、古今東西の売れた曲を分析し、欧米でヒットしたポップスの要素を日本風味に仕立て直し、どこか憂いのあるメロディとホーンを使った華麗なアレンジで、それまでの演歌ベースの流行化を一気に華やかな歌謡曲(J-POP)に昇華させた立役者。

西洋料理を和風に合わせたカツ丼に例えて「カツ丼理論」と話されてた。

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職人肌のソングライター、山下達郎

普通は出回らないデモ音源。最近のCDでは、これをオマケとしてつける作品が結構ある。昔は海賊版としてイリーガルに出回ったのが、いまやオマケになっているのが隔世の感がある。

その中でも、達郎さんのデモのクオリティと、曲にまつわる逸話がが面白い。

まずは、1982年に近藤真彦に書いた「ハイティーン・ブギ

作詞:松本隆 作曲:山下達郎

矢島賢(Guitar)伊藤広規(Bass)青山純(Drums)竹内まりや(Chor)

 


ハイティーン・ブギ  近藤真彦

申し訳ないが、マッチにはこの布陣の豪華さを理解できていたとは到底思えず、〇〇に真珠状態だったと思われる。「5音程度しかまともに歌えない」と言われたマッチの激狭音域に合わせつつ、なんとか起伏を作ろうとする苦労の跡が矢島賢のギターパートに見え隠れ。まぁ、美空ひばりに歌番組中に「おばさん歌上手いね」と言ってのけるヤンチャ坊主にわかるわけないか・・・。

達郎氏はこれまでのマッチの楽曲を徹底的に研究。音が下がっていく時はあまり音程を外さないというのに気づき、5音というオクターブにも届かない限られた音域で作曲したと解説していた。

達郎氏は「歌謡曲のように3ヶ月で消費されちゃうような音楽には興味ないんですよ」と語ってたが、小杉氏の依頼もあり少年隊の東山の語ったエピソードによると「若い子の意見も聞きたいということでジャニーズの合宿所に出向き、東山が水割りを作って達郎さんに差し出しながらミーティング」をしたそうだ。

達郎デモにはマッチ版にはない、曲最後の「これで決まりさ、これで決まりさ、それが最高!」が入ってる。

 

そして、ジャニーズと達郎氏の蜜月はKinki Kidsのデビュー曲「硝子の少年」へと受け継がれていく。

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1997
年 Kinki Kidsデビュー曲「硝子の少年」

作詞:松本隆 作曲:山下達郎

山下達郎(Key,E.Guitar,Chor)

佐橋佳幸(E.Guitar)

橋本茂昭(Prog)

難波弘之(Key,A.Piano)


山下達郎 硝子の少年

(このデモでは佐橋佳幸はA.Guitar)

「硝子の少年」はジャニーさんからオリコン1位&ミリオンセールスが至上命令だったそうで、そはそれはプレッシャーだったと思う。

曲作りの際には既にジャニーズでヒット曲を数多く手掛けていた筒美京平さんならどういう曲を書くのかというのを意識して創ったそう。

作詞もテーマに苦しんだそうだが、達郎の圧倒的な原曲のパワーに引っ張られて一気に書き上げたそうだが、そんな大人の苦労をよそに、達郎が唄った練習用テープを受け取って一聴した堂本光一「自分で唄いはったほうがいいんと違います」と言ったとか。

 

筒美・達郎 両氏に共通するのは、圧倒的な音楽理論に裏打ちされた研究成果が作品になっていることで、鼻歌でフンフンいって創った曲ではないということ。理論と感性とひらめきが高い次元で融合し続けているからヒットメーカーでい続けられるんでしょう。

生活のすべてが音楽なんでしょうね。

「硝子の少年」のオケにはギターで佐橋佳幸氏が入ってるので、サビ前とかにラブ・ストーリーは突然にのイントロで使われた、あの「♪トゥクトゥ〜ン」フレーズが聴こえます。

 

最近は達郎氏はマッチとKinkiへ提供した2曲をライブでセルフカバーで披露してる。3ヶ月ほどで消費される歌謡曲ではない錆びない楽曲だから、提供先から手元に戻ってきて大切にに唄ってる気がします。


ハイティーンブギ 硝子の少年 山下達郎

 

 

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最近は、たまにものまね芸人のポセイドン石川に聞こえてしまうのが玉に瑕(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街の中の公開放送、NYと何が違うのか・・・。

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コロナ禍で海外は遠くなりました。

ハワイは街ナカに人が居ない映像が送られてきてるし、どんどんお店が締まってるという悲しい情報が流れてきてます。少しだけ規制も緩和になりつつありそうですが、まだまだ時間がかかりそうです。

懐の深い街と人々

2012年に就職前の息子と一緒に行ったNew York

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JFK空港からTAXIでマンハッタンへ向かうとき、運転手にもよりますが、ほとんど59th Street Bridgeを渡ります。車窓からこの摩天楼が見え始めると毎回ドキドキします。

マンハッタンと入るとクラクションがプップと鳴り、少々荒っぽい運転でないと目的地に行けないような喧騒の中を進んでいきます。

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いまは、あの当時の賑わいは全く無いようですが、路上や地下鉄の構内で演奏してたミュージシャンは、いまも演奏してるんでしょうかね。こんな風景を見ながらイヤフォンで少し大きめの音でよく聴いていたのがSTINGの「Englishman in New York」

イングリッシュマン・イン・ニューヨーク

イングリッシュマン・イン・ニューヨーク

  • 発売日: 2001/06/11
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 NYのど真ん中に野外にステージを設置、入場フリーの公開放送。

YouTubeを観ていたら、NYで朝放送されている情報・ニューステレビ番組「Todays SHOW」のライブ中継の動画がHitしました。


Sting - Englishman in New York (with lyrics)

 

「Todays SHOW」のスタジオは、ロックフェラーセンター49階とロックフェラープラザを見下ろすロックフェラーセンターの角にある1階にあります。スタジオツアーとかもやってましたが、1回も参加したことないです。(このライブ映像は息子と一緒に行った年の前年くらい)

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1994年からスタジオに隣接したロックフェラープラザから朝の8時30分すぎから公開ライブの放送がありました。このライブはその模様だと思います。この公開ライブを観たいときには、早ければ午前5時には49th Street50th Streetの間のロックフェラープラザで並ばないといけないそうです。

NYのど真ん中で野外にステージを設置して入場フリーの公開放送のライブ。ケガ人も出さず、それほど厳しい警備をしてるようにも見えないのに整然と放送されてるあたり、さすがNY エンタメに懐の深い街だと思いました。

この生演奏に関わってるオーケストラの人数と演奏のクオリティ。いったい何時からサウンドチェックやリハーサルをやってる? みんな行儀いいなぁ、大人が楽しんで観てるのがいい。クレーンワークも控えめだし、お客さんに混じったカメラの動きもイイなぁ。

いつの間にかオリジナルのソプラノSAXクラリネットに変わってるのはご愛嬌。

 

 

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           (ネットから拾った画像です)

昔から映画やドラマ、ジャケット写真と街のどこを切っても画になる街。


PH Electro - Englishman In New York

 

コロナが落ち着いたらまた行きた街。

その時はGoProとかアクションカメラとか使ってこんなPV撮ろうかな。

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2020年10月4日 今朝の1枚

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今日は少し曇ってますが、今週は自分的には珍しいジャンルから。

最近知ったダニー・オキーフ(Danny O'Keefe)の『O'Keefe』

古き良きアメリカの風景

昨日BSで古いアメリカの風景をカラーに再生した番組をやっていた。まだまだ農業大国だった頃のアメリカから、戦後急速にホワイトカラー化していく番組内容を観て想い出したアルバム。

このところ古き良きアメリカっぽいのがマイブームっぽい。このアルバムもマイブームの中で知った。

 

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若い頃は絶対に聴かなかったカントリー・ベースの音楽だけど、50歳を超えてこういう風景の音楽もありかなと思えるようになったのには自分でもちょっと驚き。

朝に淹れたてのコーヒーでも飲みながら、そんなに聴き込むわけでもなく、少し小さい音量で流しておくくらいが丁度いい。

 

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このアルバムは2ndアルバムで、メンフィスでレコーディングされたそうだ。カラッとした音の質感からも納得。ジャケットの色合いといい、雰囲気といい燻し銀のような曲が並びアコースティックギター1本で弾き語ってる感じが気分。

1曲目がヒットしたGOOD TIME CHARLIE'S GOT THE BLUES

イントロのギターフレーズが耳に残るが、同じコードが続くときに基本のコードは変えずに構成音を変化させて一つのメロディにしていく“クリシェ”という技法を用いているそうだ。印象的なメロディにはちゃんとした理論があるんだなと感心しました。

声が似てると唄う曲も似る?

少し鼻にかかった歌声は、「We Are The World」の中のウィリー・ネルソンに似てるなぁと思ってたら、ちゃんと曲をカバーしてました。

GOOD TIME CHARLIE'S GOT THE BLUES」は、その他にもエルヴィス・プレスリーレオン・ラッセルをはじめ多くのミュージシャンがカバーしているそうだ。


Danny O'keefe ~ Good Time Charlie's Got The Blues (original version)


Willie Nelson - Good Time Charlie's Got The Blues

 

THE ROADは、ジャクソン ブラウンがカバーしている。


Jackson Browne - The Road

 

 

イライラっとすることの多い時期だけど、休みの日くらいこんな優しい朝の時間を楽しむのもいいでしょう。

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